アオキ

アオキ(青木)  アオキ科  花期:春

日陰でも育つので重宝(逆に日当たりが強いと葉が黒くなる)。雌雄異株、赤い実(雄株、雌株が必要)。幼木時、木肌が青い事からアオキと云う。

花弁は 4 枚です(5 枚のものが写っていますね)。雌雄異株で,写真のものは雄株

雌株です。雌花には雌しべが中央に一つ見えます。

アオギリ

アオギリ(青桐)  アオイ科(アオギリ科)  花期:夏

木肌は青色、成木では灰白色、実はコーヒーの代用。3大美幹樹の一つ。屋久島の群生は径1mの物がある。 葉は20~30cmと大きく3~5つに大きく切れ込む。鹿児島では柏の代用に使う。   実(袋果)は割れ笹船の様に反り返り、果皮の縁には数個の種子がつき風で飛ぶ。 (中国では鳳凰がとまると云い 縁起木)

イヌビワ

イヌビワ(犬枇杷)  クワ科

名はビワでもイチジクの仲間。 雌花が熟した実(黒紫色)は食用。 (雄花からの実は黒紫色にならず食べられない) イチジク属の最大の特徴は袋の様な物(花のう)の中に花が咲くこと。 一見、実に見える物が花で コバチの仲間が穴から入り受粉を助ける。 イヌビワコバチは雄花のみに産卵。 越冬後、羽化したイヌビワコバチは産卵のため新しい雄花を探しまわる。 この際、雌花は受粉でき子孫を残せる。 両者は give and take の関係にあり、個々ではなくセットで扱うべき生物である。 イヌビワは日陰でも葉が重なり合わないよう、葉柄の長さ、葉の大きさを工夫し,効率的に光合成を行い生育する。 花のうとは、イチジクの実と思っている部位。 袋の内側に小さい花 (ブツブツした部位) が沢山咲き、袋の中で実が熟す。(イチジクは漢字は 「無花果」 と書く) 苺、梨、林檎は花托(カタク)の部分が変化した部位を食べている。 花托とは、花茎の天辺にあり雌しべ、雄しべ、花弁を支える台座の役目。 苺の実は表面に付いたツブツブ(子房が変化。) 梨、林檎の実は食べる時に捨てる芯の部分。 子房以外が大きくなる果物を偽果(ギガ)。葡萄、柿など子房が大きくなり実となる果物を真果(シンカ)と云う。  イチジクはザクロ、ブドウと並び世界的に最も古い果樹の一つ。

(犬枇杷) 雌花が熟した実(黒紫色)は食用 (雄花からの実は黒紫色にならない) 果のう(熟した実)の中でイヌビワコバチの助けを借り受粉する。

果のう : イチジクの実と思っている部位は花である → 袋の内側に小さい花(ブツブツした部位)が沢山咲き袋の中で実が熟す(無花果)

日陰でも生育する 葉が重なり合わないように葉が工夫されついている(効率的な光合成が出来る)

イヌザンショウ

イヌザンショウ(犬山椒)  ミカン科  花期:夏

サンショウ(山椒)と比べられて,利用価値がないことからこのような名前がつきました。サンショウは棘が対生するのに対し,イヌザンショウは互生することですぐに見分けがつきますが,そうでなくても混同することはほとんどないと思います。

サンショウに似るが、花の数が多く花弁を持つ(サンショウは花弁なしガクのみ)。 香りが弱い。 落葉広葉低木。 葉は互生で縁は滑らか。 サンショウは樹に近づくと強い香辛料の臭い。 葉は対生で縁のギザギザは浅く切れ込みを入れた様にくぼむのが特徴。 枝には対生の棘が有る (イヌは互生)。

メタセコイア

メタセコイア  ヒノキ科 (別名アケボノスギ) 花期:春

1億5千年前に北半球で繁茂していたが、3百万年ほど前に絶滅したと思われていた。 1945年中国四川省で発見され チャールズダーウインが 「 生きた化石 」 と云い、挿し木によって世界中に広まった。 日本には1949年皇室に献上され 昭和30年代に文部省が全国の学校に 「 生きた化石 」 を育てようと 配布した。 日本ではS16年、京大三浦教授が化石を発見した 。因みに人類の出現は1万3千年前。 並木は映画 「 冬のソナタ 」で有名 。落葉樹。 葉は対生で偶数羽状複葉。 葉が似ているラクウショウは互生。 樹形はメタセコイアは直木、円錐形に対し、 ラクウショウは枝を大きく張る。 雄花は小葉の対生状につく 。葉と葉の間毎につく蕾が、やがて穂状に成長し垂れさがる (黄褐色)。 雌花は葉 (枝) の先端部につく (緑色)。

非常に大きくなり,秋に紅葉し,冬には葉が落ちます。よく似ているけど冬も葉の落ちないものはセコイアです。

雄花の名残です。

雌花(球果)の名残です。

キョウダイ

この緑地の中心は京都大学演習林で、最高65mから18mのひだの多い山林地である。京都大学演習林は、正式には「京都大学農学部付属演習林徳山試験地」と名称され、昭和5年に大迫田において「徳山砂防演習地」(36万㎡)を開設したのがその始まりであった。海軍燃料廠の地下貯油タンク建設のため昭和17年に東山へ移転し、「徳山試験地」と改めて新発足した。昭和39年、周南団地建設用地問題に関連して緑地公園に転換し、演習林代替地は、新たに栄谷の東部にある鉢窪の市有林(天然林約21万㎡、人工林約20万㎡)が大学に提供され現在にいたっている。

西緑地はこのように長期間、大学演習林であった丘陵地が主体となっているため、国外・国内の各地から移植された貴重な樹木が成長し、全体として自然公園的な緑地である。周南緑地としての造成に伴って、山林内をめぐるハイキングコースの整備、東西2ヶ所の大庭園の築造、樹木の植栽、キャンプ広場・展望台・休憩所・駐車場などに約1億2,000万円をかけて整備された。西緑地の特に西側一帯の山林は、旧京都大学演習林としての樹木見本園であり、遊歩道の周辺には900種類にのぼる国内・国外産の樹木が成長し、「タカサゴイヌザクラ」のような貴重な樹木もあり、植物園と自然公園を兼ねた性格の貴重な山林緑地である。また緑地の西南端の低地には大庭園が築造されているが、庭内の池の一部には「大賀ハス」がある。これは故大賀一郎博士が千葉県検見川の泥炭層から古代に生育していたハスの種子を発見し、郷里の岡山市で栽培して開花に成功したものである。昭和51年5月、徳山市はその分譲を受けてこの緑地で栽培し、夏季になると桃色の花を咲かせている。

センダン

センダン(栴檀)  センダン科 花期:晩春~初夏

台湾の木。アジア各地の暖地海辺に自生。 春に紫色の花が咲く。 実は上から見ると星形で5陵。 樹皮、果実は駆虫剤に利用。  葉は特徴的な2~3回羽状複葉、小葉3枚に分かれた複葉が、更に、鳥の羽根様に連なる珍しい葉の付きかたをする。 「栴檀は双葉より芳し」 という諺は、このセンダンではなく白檀のこと。 白檀は発芽の時から香り高く、大成する人は幼い時から優れているの例え。

5 月の下旬頃に薄紫の小さな花が房状に咲きます。雑草でセンダングサ(コセンダングサ)というのがありますが,葉が似ているからです。

秋に実がなります。木枯らしが吹き葉が落ちた後も,しばらくは実だけが残っています。

マメザクラ

マメザクラ(豆桜)  バラ科 別名:フジザクラ(富士桜) 花期:春

花、葉も小さく可愛らしい。 富士山麓に多く 「 フジザクラ 」 とも云う。3月下旬~4月上旬に下向きに遠慮勝ちに咲く。 桜の原種の一つ。 接ぎ木の台木。 挿し木で増やす。

別名のフジザクラは,富士山や箱根を中心とした火山を中心とした山地に多いことによります。花の直径は 2 センチほどで,小さいことからマメザクラという名前になったのかと思いましたが,木の高さも 3 ~ 8 メートルとあまり大きくならず,挿し木でもよくつくので盆栽にもされるそうです。そういうことをひっくるめて小形の桜ということなのでしょうね。

カスミザクラ

カスミザクラ(霞桜)  バラ科 花期:春

日本中の山地に自生する落葉高木です。葉と同時に数個の白色の花を散房状につけます。奈良県の県花に指定されている「ナラノヤエザクラ;奈良八重桜」というのは,カスミザクラの園芸品種だそうです。その他にもカスミザクラの系統をひく園芸品種は多いようです。

高地に多く、開花は遅い。 ヤマザクラより1~2週間遅れて開花(2~3cm白色)。 山桜系。 桜の原種の一つ。