コウヤボウキ

コウヤボウキ(高野箒)  キク科 花期:秋

高野山では竹(果樹、花木)を育ててはいけない事から箒の代用品。(献花は自生するコウヤマキを使う)。

山地や丘陵地のやや乾燥したところに多く生える小低木です。
和名は,高野山でこの枝を束ねて箒にしたことに由来します。

コシアブラ

コシアブラ(漉し油)  ウコギ科 花期:夏

新芽は食用で天麩羅に、皮から錆止め用の油をとる。 杓文字、下駄の材(材は白)。 葉は5枚、葉柄はながく長枝には左右交互に、短枝では束に付く。  (タカノツメの葉は3枚)。

山地に生える落葉高木です。葉は長い葉柄がある掌状複葉で小葉は 5 個です。木から樹脂液をとり,漉して塗料に使ったことによる命名です。
若葉(芽)はタラノキの芽と同じように,天ぷらにして食べたりします。

コブシ

コブシ(拳)  モクレン科  花期:春

春、若葉の芽吹く前に開花(白)、甘い香り。 実は数個が集まる袋形、実のごつごつした形が握り拳に見えるのが名の由来。  この地方では近縁のタムシバが多い。 (花の下に葉が無い、コブシには花の下に1枚小葉があるので区別できる)

漢字では普通は辛夷と書きますが,植物図鑑によると拳の字を当てていました。
「辛夷咲くあのふるさとへ帰りたい」という歌の一節がありますが,コブシの花が咲くと北国にも春が来るのでしょう。ハクモクレン(白木蓮)に似ていますが,それよりは小さい花です。
ハクモクレンとの違いは,コブシの花の下には小さな葉っぱがついていることです。これで,区別は百発百中です。

一つのこぶの中に一つずつ種が入っています。

ゴンズイ

ゴンズイ(権萃)  ミツバウツギ科 花期:春

小葉2~5対の羽状複葉で葉先は尖る。 花は5月頃淡黄緑色の小花が付く。  実は朔果(サクカ)。 紅熟後裂け黒紫色の種子が露出。 果皮内面の紅との対比が美しい。 (朔果は水分を含まない実で熟すと裂けて中の種子が露出する) 材が建材として役立たないことから食用にならず役立たない魚 (ゴンズイ;毒を持つ) の名が付けられたと云う。

ザイフリボク

ザイフリボク(采振り木)  バラ科 別名:シデザクラ(四手桜) 花期:春

細長い花弁が武将の指揮棒の房飾りに似ていることに由来 (桜の原種の一つ) 山桜と同時期に5 弁の白い花が咲く。赤い橋のたもとに実のなる木(幼木)がある

サンゴジュ

サンゴジュ(珊瑚樹)  スイカズラ科 花期:初夏

葉は厚く光沢あり 10~15cm (葉に水分を多く含み耐火性に優れる。1995年阪神大震災でこの樹の持つ防火性が認識された。生垣に利用)    花は筒状の花(白)の先端が裂けて開き房になって咲く。 秋には赤い実がサンゴ゙の様に枝先を飾る様が名の由来。

シャシャンボ

シャシャンボ(小小ん坊)  ツツジ科  花期:初夏

ツボ状の白花が下向きに咲く 実は白粉を帯び甘酸っぱく和製ブルーベリーの一つ(眼に良い)

関東以西に分布する常緑低木で,初夏に総状花序を作り,壷形の白い小さな花を下向きにつけます。初冬に黒紫色に熟す果実は直径 6 ミリくらいの球形で,甘酸っぱくて食べられます。
名前は,果実が丸く小さいことによるササンボ(小小ん坊)の意味だそうです。

シャリンバイ

シャリンバイ(車輪梅)  バラ科 別名:ハナモッコク(花木斛) 花期:晩春~初夏

葉が車輪のように出ることが名の由来(輪生)。 葉には僅かに鋸歯があり、葉の付け根は赤みを帯びる。(モッコクには鋸歯がない) 花は梅に似る。 樹皮・根は大島紬の染料に利用する。 タンニンと泥染(鉄分による焦げ茶色が特徴)。 (同類に丸い葉のマルバ゙シャリンバイ)

ハナモッコクという別名は,「モッコク(木斛)に似ていて花がきれいなもの」という意味でしょう。5,6 月頃,白い 5 弁の花をつけます。秋には写真のような紫色の実をつけます。丈夫な木で,生け垣などにも使われます。

下の写真は,葉の先がとがっていないマルバシャリンバイ(丸葉車輪梅)

スイショウ

スイショウ(水松)  ヒノキ科 (旧スギ科

気根(呼吸根)が水中(湿地)にあり、湿気に強く水の中でも育つ (呼吸根は酸素供給環境が劣悪なほど出る)。 中国原産の落葉高木

中国南東部の湿地に多いが,自生かは不明。日本には明治の末頃に導入された。水湿地に生え,老木では膝根ができる。
葉は生育段階や場所によって 3 タイプあるそうだ。葉は鎮痛剤として利用されるとのこと。

ソウシジュ

ソウシジュ(相思樹)  マメ科 別名:タイワンアカシア(台湾アカシア)
原産地:台湾,フィリピン  花期:春

常緑高木で沖縄の街路樹 幼木老木で葉が違う 幼木は偶数羽状複葉で発芽したてのみで直ぐ落ちる。

葉の様にみえるのは葉柄で仮葉と呼ばれる 4~5月ごろ葉のわきに径約1cmの球形で黄金色の頭状花序を付ける