イヌビワ

イヌビワ(犬枇杷)  クワ科

名はビワでもイチジクの仲間。 雌花が熟した実(黒紫色)は食用。 (雄花からの実は黒紫色にならず食べられない) イチジク属の最大の特徴は袋の様な物(花のう)の中に花が咲くこと。 一見、実に見える物が花で コバチの仲間が穴から入り受粉を助ける。 イヌビワコバチは雄花のみに産卵。 越冬後、羽化したイヌビワコバチは産卵のため新しい雄花を探しまわる。 この際、雌花は受粉でき子孫を残せる。 両者は give and take の関係にあり、個々ではなくセットで扱うべき生物である。 イヌビワは日陰でも葉が重なり合わないよう、葉柄の長さ、葉の大きさを工夫し,効率的に光合成を行い生育する。 花のうとは、イチジクの実と思っている部位。 袋の内側に小さい花 (ブツブツした部位) が沢山咲き、袋の中で実が熟す。(イチジクは漢字は 「無花果」 と書く) 苺、梨、林檎は花托(カタク)の部分が変化した部位を食べている。 花托とは、花茎の天辺にあり雌しべ、雄しべ、花弁を支える台座の役目。 苺の実は表面に付いたツブツブ(子房が変化。) 梨、林檎の実は食べる時に捨てる芯の部分。 子房以外が大きくなる果物を偽果(ギガ)。葡萄、柿など子房が大きくなり実となる果物を真果(シンカ)と云う。  イチジクはザクロ、ブドウと並び世界的に最も古い果樹の一つ。

(犬枇杷) 雌花が熟した実(黒紫色)は食用 (雄花からの実は黒紫色にならない) 果のう(熟した実)の中でイヌビワコバチの助けを借り受粉する。

果のう : イチジクの実と思っている部位は花である → 袋の内側に小さい花(ブツブツした部位)が沢山咲き袋の中で実が熟す(無花果)

日陰でも生育する 葉が重なり合わないように葉が工夫されついている(効率的な光合成が出来る)